2023.10.18
オニールの投資法は、直近の高値を付けたところで買う手法である。
ここでは、儲かる株を抽出するモデルを紹介する。
オニールは銘柄選択法は頭文字をとってCAN-SLIMとしている。
それでは、CAN-SLIMをみていく。
“C” 今四半期一株当たり利益
CAN-SLIMの”C”は、今四半期の一株当たり利益(Current earning per share)を表している。
好成績をおさめた株は、大きな動き始めるときの四半期の利益が前年同期比で平均で70%増加していた。
よい株というのは利益が急増することによって株価が急騰するものである。
なので並みの利益しかあげられない株は買うべきではないとしている。
銘柄選択の基本ルールは、四半期の一株当たり利益が前年同期比で少なくとも20%~50%増となることである。
“A” 当期の一株当たり利益
CAN-SLIMの”A”は、当期の一株当たり利益(Annual earning per share)を表している。
オニールによると、好成績をおさめた株は大きな動きを始めるときに、過去5年間の一株当たり利益の伸び率は平均で年率24%だった。
さらに毎年の一株当たり利益がその前年を上回っていれば理想的としている。
“N” 何か新しいもの
CAN-SLIMの”N”は、何か新しいもの(Something new)を表している。
「新しいもの」とは
- 新製品
- 新サービス
- 業界の変化
- 新しい経営
などのことです。
オニールによると、大暴騰した株の95%はそういった何か新しいものを持っていた。
「新しい」とは新高値の意味もある。
高すぎると思われるものがさらに上がり、安すぎると思う株がさらに下がるのは、株式市場における大きなパラドックスだとしている。
“S” 発行済株式数
CAN-SLIMの”S”は、何か新しいもの(Shares outstanding)を表している。
オニールによると、好成績を収めた株の95%は、その間の発行済株式数が2,500万株以下だった。
それらの株式の平均は1180万株、中央値は460万株だった。
“L” 先導株と出遅れ株
CAN-SLIMの”L”は、先導株と出遅れ株(Leader and laggarol)を表している。
一言でいえば、「先導株」を探すということを言っている。
下記に「レラティブ・ストレングス」ついて述べているが、要は「先導株」のことを言っている。
1953年から1985年の間の値上がり率上位500銘柄を調べてみると、急騰直前のレラティブ・ストレングスは平均で87だった。
レラティブ・ストレングス
レラティブ・ストレングスとは、他の全銘柄と比較した過去12か月間のパフォーマンスを測定するもの。
例えばレラティブ・ストレングスが80というのは、過去1年間では他の全銘柄を80%上回って上昇したことを意味する。
“I” 機関投資家の持ち株比率
CAN-SLIMの”I”は、機関投資家の持ち株比率(Institutional sponsorship)を表している。
機関投資家の株式需要は非常に大きい。
先導株はたいてい機関投資家買いという背景がある。
機関投資家が株主であることが必要だが、極端に高いのは問題である。
というのは、彼らは会社や相場が悪くなった時に大きな売手に回るからだ。
それで彼らの持ち株比率の高い銘柄はパフォーマンスがよくない。
その銘柄のパフォーマンスが明らかによくなるころにはほとんどの機関投資家が株主となり、それから買いに入っても遅すぎる。
“M” 機関投資家の持ち株比率
CAN-SLIMの”M”は、機関投資家の持ち株比率(Market)を表している。
4銘柄中3銘柄は明らかに市場平均と同じ方向に動く。
したがって、日々の株価や出来高から相場が天井をうっていないかどうか知る必要がある。
まとめ
どんな時期でもCAN-SLIM公式似合う銘柄は市場全体の2%以下である。
最高の銘柄を抽出したいのだから、この公式は非常に厳格なものになっている。
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