クスリのアオキ
新聞報道
【見出し】
売上高上振れ15%増、クスリアオキ、客足回復、今期【本文抜粋】
日経新聞2023年12月30日 抜粋
クスリのアオキホールディングス(HD)は28日、2024年5月期の連結売上高が前期に比べ15%増の4350億円になる見通しだと発表した。
…
68億円の株式報酬費用の影響で純利益は8%減の113億円となる見通しで、従来予想を17億円下回る。
見出し
見出しからは売上が15%増で好感され、買うにはよい材料に感じます。
本文
・売上→15%増 従来予想から250億円増
記者会見で。想定よりはるかに売り上げが好調と社長は強調したようです。
・営業利益→12%増 6億円下方修正
・純利益→(現状)8%減 113億円
(株式報酬費用を除いた場合)181億円
つまり、株式報酬費用は単純計算して70億円ってことですね。。
業績予想15%減の原因:株式報酬費用?
原因の1つとして考えられるのが、「株式報酬費用」かもしれません。
第2四半期損益計算書では販管費でくくられているので、実際いくらの費用かがわかりません。
しかしキャッシュフロー計算書を見ると、株式報酬費用6,015百万円となっていたので、この金額と推測されます。
株式報酬費用は、従業員・役員に対するストックオプション付与
ストックオプションは従業員・役員に対する給料の前払いと考えられるため、「株式報酬費用」とされます。
有償と書いてあったので、無償では付与していないようですね。
公正な評価単価:1株当たり:691円
公正価値:300株当たり1,500円(→1株当たり5円)
(公正価値は40%~60%なのに安すぎない? 私の勘違い?)
公正な評価単価-公正価値
→691円-5円=686円
この差額×付与個数が今回の「株式報酬費用」となります。
投資家に与える影響
ストックオプションを行使すれば、新株が発行されます。
そうすれば、会社の利益は分配する人数が増えるので、現在ホールドしている投資家の1株当たり利益率が下がるのです。
すなわち現在ホールドしている投資家にとっては、いいことではないのです。
新聞報道された日の株価
クスリのアオキの株価
前日終値:3,450.0円
始値:3,275.0円(△175円、△5.07%)
終値:3,207.0円(△243.0円、△7.04%)
日経平均
前日終値:33539.55円
始値:33458.64円(△81円、△0.24%)
終値:33464.10円(△75.45円、△0.22%)
この日は日経平均は下がりましたが、それ以上にこの銘柄はかなり下がりました。
業績予想の15%下落と株の希薄化を嫌って下げた可能性が高いです。
今回の新聞報道で、見出しは好感の持てる材料でしたが、本文を深読みして読んでいくと、あれ?と思うところでした。
今回の報道で下げた要因になったかどうかは難しいですね。
平和堂
【見出し】
日経新聞2023年12月30日 抜粋
平和堂、純利益13%増、3~11月、総菜販売好調
【本文】
平和堂が28日に発表した2023年3~11月期の連結決算は、純利益が前年同期比13%増の54億円だった。
総菜など食品が伸びたほか、新型コロナウイルス禍からの人流回復で外食事業も好調だった。
…
【見出し】
見出しからは、純利益13%増なので、よい材料になりますね。
【本文】
・営業収益(売上相当):2%増
粗利の高い総菜が好調
・営業利益:18%増
電気のコスト見直し
・純利益:13%増
新聞報道された日の
平和堂の株価
前日終値:2,229円
始値:2,129円(△100円、△4.5%)
終値:2,133円(△96円、△4.31%)
日経平均
前日終値:33539.55円
始値:33458.64円(△81円、△0.24%)
終値:33464.10円(△75.45円、△0.22%)
日経平均は下がりましたが、それよりこの銘柄は下がっていますね。
新聞では好感材料が報道されていましたが、4%下がっているので、影響はなかったようです。
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